食事・飼育

デグーが牧草を食べない理由:好みか体調かの見分け方とペレット量・受診の目安

小動物 ・ 公開: 2026/10/15 ・ 約10分で読めます

この記事の要点

  • デグーが牧草を食べない理由は、ペレットの量や牧草の出し方といった「食べ方の問題」と、歯や体調の問題に大きく分かれます。見分けには食べる量・体重・便・よだれを使います
  • 食べる量が減った、体重が減ってきた、元気がない、下痢、便が小さい・少ない、よだれや口が閉まらない、のどれかがあれば、受診を検討します
  • こうしたサインがなく、食べる量・体重・便が普段どおりなら、ペレット量の確認と牧草の出し方の見直しから始めます
  • ペレットは体重の約5%が目安で、体重200〜300gの成体なら1日10〜15g(一般的な目安。ペレットの種類で異なる)です

牧草を食べない理由は「食べ方の問題」と「歯・体調の問題」に分かれ、観察で見分けられる

デグーが牧草を食べない理由は、好みやペレットなどの食べ方の問題と、歯や体調の問題に大きく分かれ、食べる量・体重・便・よだれで見分けます。

デグーは完全な草食動物で、主食は牧草です(アニコム損害保険の飼い方ガイド)。乾牧草を主食にして、高繊維の専用ペレットを補うのが基本とされています(獣医師監修のQ&A)。池田動物病院は、牧草を常に食べられる状態にしておくのが理想としています。つまり、牧草を食べないという状態は、基本の食事が崩れているということです。

ここから先は、次の順に読むと自分のデグーの場合を引けます(2026年10月時点の公表情報にもとづきます)。

  • 状況別の切り分け表で、自分のデグーの行を探す
  • 受診を検討するサインと、様子を見てよい範囲を比べる
  • ペレットの量を、体重に合わせて量り直す
  • 牧草の出し方を変えて反応を見る
  • 牧草と歯の関係を知る

なお、この記事は病名の判断や治療を示すものではありません。体の中で何が起きているかは動物病院でないと分からないため、受診を検討する目安までを書きます。

あなたのデグーの状況は、食べない餌の範囲と食べ方の変化で引ける

まず「何を食べないのか」と「いつからか」で行を決め、そのうえで受診のサインの有無を確認します。受診を検討するサインは、行ごとに違う判定ではなく、どの行でも共通です。

状況まず見直すこと受診のサインの確認
牧草だけ食べない(ペレットは食べる)ペレットの量が体重に対して多くないか(H2「ペレットは体重の約5%」の表)。牧草の置き方と種類下の共通サインを確認
ペレットなど他の餌も減った食べる量全体が減っているということなので、見直しより先に共通サインを確認下の共通サインを確認
急に食べなくなった環境や牧草・ペレットの変化がなかったかを振り返る下の共通サインを確認
もともと牧草をあまり食べないペレットの量と、牧草の出し方・種類の見直し下の共通サインを確認

全行共通の受診を検討するサインは次のとおりです。

  • 食べる量が減った、体重が減ってきた、元気がない、下痢、便が小さくなる・量が減る(池田動物病院の「食欲低下は病気のサイン」の記述。早めの相談が勧められています)
  • よだれ、口が閉まらない、食欲不振、体重減少(獣医師監修のガイドが挙げる不正咬合の症状)

食べない理由が好みに見えても、歯の問題が隠れていることがあります。不正咬合になると、うまく噛めない、または痛みで食べなくなることがあるとされています(アニコム損保)。そのため、牧草だけを食べないように見える場合も、表の右の列で共通サインを確認してください。

なお、「急に食べなくなったら歯が原因」「もともと食べないなら好み」と行ごとに原因を決めることは、この記事ではしません。出典にそうした対応の記載がないためです。

食べる量・体重・便・よだれに変化があれば受診を検討し、小さな体では早めの相談が安心

食欲が落ちると、デグーは体が小さいために体調が急速に悪化することがあります(池田動物病院)。迷ったときは早めに動物病院へ相談するほうが安心です。一方で、サインがまったくなければ、移動の負担をかけずに見直しから始めるのも自然な選択です。

受診を検討するサイン:食べる量が減った/体重が減ってきた/元気がない/下痢/便が小さい・少ない/よだれ/口が閉まらない。どれか1つでも当てはまれば、動物病院への相談を考えます。

様子見の範囲(見直しから始める)受診を検討する
食べる量ペレットや他の餌は普段どおり食べている全体に減った、食欲不振
体重量って変わっていない減ってきた
便大きさ・量が普段どおり小さい・少ない、下痢
元気普段どおり動いている元気がない
口元よだれがなく、口を閉じているよだれ、口が閉まらない

左の列にすべて当てはまるときに限って、様子見でよい範囲と考えます。ここでも日数で線は引きません。出典に日数の目安が書かれていないためで、普段との違いを毎日見るのが基本です。

自宅でやらないこと:病名を自分で判断する、無理に食べさせる、人の薬や市販薬を与える、といったことは病院に任せてください。この記事では強制給餌の方法や薬の量は扱いません。

なお、定期的な健診は、受診を検討する境界とは別の話です。アルファ動物病院は、お迎え直後は1カ月に1回程度の通院が理想的で、慣れたら半年に1回程度の健診を目安としています。

鳴き声や夜の様子については、デグー 鳴き声 意味とデグー 鳴く 夜中 理由の記事も用意しています。

ペレットは体重の約5%(200〜300gなら10〜15g)が目安で、超えていないか先に確認する

ペレットの量が牧草を食べない原因かどうかは、出典では確認できていません。ただ、量は自宅ですぐ確かめられるので、見直しの最初に確認します。

公表されている目安は次のとおりです。

  • 池田動物病院:一般的には1日10〜15g程度
  • アニコム損保:一般的には体重の5%(ペレットの種類による)
  • TCA東京ECO動物海洋専門学校:1日あたり体重の約5%程度(成体で10〜15g程度)

TCAによるデグーの体重の目安は約200〜300gです。この体重に約5%を掛けた値が、次の表です(2026年10月時点)。

体重ペレット1日量の目安(編集部算出:体重×約5%)
200g10g
300g15g

体重200〜300gの成体で、ペレット1日10〜15g。公表された目安と、体重×約5%の編集部算出は一致します。いずれも一般的な目安で、ペレットの種類で異なります。パッケージの表示も確認してください。

体重が200〜300gの範囲外の場合や、成体以外の場合は、10〜15gをそのまま使わず、獣医師に量を確認してください。体重はキッチンスケールなどで量っておくと相談しやすくなります。

野菜は副食として少量(おやつ程度)を与えることができるとされています(池田動物病院)。主食はあくまで牧草です。

牧草は常に食べられる状態にして、種類や出し方を変えて反応を見る

牧草は、常に食べられる状態にしておくのが理想です(池田動物病院)。切らさないこと、ケージ内でいつでも届く場所にあることを確かめます。

牧草の種類については、この記事では優劣を断定しません。産地や刈り取り時期による違いを示す一次情報を確認できていないためです。種類を変えて、デグーの反応を見る、という範囲にとどめます。

試す順番の例は次のとおりです。

  1. 先にH2「ペレットは体重の約5%」の表で量を確認し、多ければ減らす
  2. 牧草が切れていないか、いつでも届く場所にあるかを確かめる
  3. 牧草の種類を変えて、食べ方を見る
  4. メーカー公式の混合牧草を、食べなくなった牧草の上に少しふりかける

4の例として、三晃商会の「デリスタイル 食育牧草」は、約20種類の牧草・野草・ハーブをミックスした偏食対策の補助食で、デグーも対象です。メーカーは、食べなくなった牧草の上にふりかけるなどの使い方を示しています。これは試してみる方法のひとつで、食べるようになる効果が保証されているわけではありません。

試している間も、食べる量・体重・便・よだれの観察は続けてください。見直しをしても食べる量が減っていく、または共通サインが出てきたときは、見直しを続けずに相談に切り替えます。環境全体の整え方はデグー 一人暮らしも参考になります。

牧草を十分に食べないと歯が摩耗せず、不正咬合につながることがある

デグーの歯は一生伸び続けます(常生歯)。牧草を十分に食べない食事が続くと、歯が摩耗せず不正咬合が起こることがあります(池田動物病院)。アニコム損保も、繊維質が足りないと歯が伸び続け、一日中牧草を食べることで歯の伸びすぎを防いでいると説明しています。

アルファ動物病院は、牧草を十分に食べていれば発症しにくいとしています。ただし、これは予防を保証する話ではありません。

不正咬合になると、うまく噛めなくなったり、痛みで食べなくなったりすることがあります。症状としては、よだれ、口が閉まらない、食欲不振、体重減少が挙げられています。口の中を飼い主が見て判断することはできないため、これらの症状が気になるときは動物病院に相談してください。

歯ぎしりと不正咬合の見分け方はデグー 歯ぎしり 意味で詳しく扱っています。

よくある質問

Q1. 急に牧草を食べなくなったときはどうすればいい?

まず、食べる量・体重・便・よだれ・口元を確認します。食べる量が減った、体重が減ってきた、元気がない、下痢、便が小さい・少ない、よだれ、口が閉まらない、のどれかがあれば、動物病院に相談します。食欲が落ちると体調が急速に悪化することがあるため、迷うときも早めの相談が安心です。サインがなければ、ペレット量の確認と牧草の出し方の見直しから始めます。

Q2. 牧草だけ食べずペレットは食べるのはなぜ?

理由は特定できません。出典には、ペレットが原因で牧草を食べなくなると断定する記述はありません。一方、不正咬合では痛みで食べなくなることがあるとされるため、よだれや口が閉まらないなどの症状がないかを確認してください。そのうえで、ペレットの量が体重に対して多くないかを、H2「ペレットは体重の約5%」の表で確かめます。

Q3. 牧草の種類を変えれば食べるようになる?

種類を変えて反応を見る価値はありますが、食べるようになるとは言い切れません。種類ごとの優劣を示す一次情報は確認できていません。メーカー公式の混合牧草は、食べなくなった牧草の上にふりかける使い方が示されていますが、効果の保証ではありません。

Q4. ペレットは1日に何gが目安?

一般的な目安は、体重の約5%で、体重200〜300gの成体なら1日10〜15gです(2026年10月時点。ペレットの種類で異なります)。体重がこの範囲外の場合や成体以外は、獣医師に量を確認してください。

Q5. 健診はどのくらいの頻度で受ければいい?

アルファ動物病院は、お迎え直後は1カ月に1回程度の通院が理想的で、慣れたら半年に1回程度の健診を目安としています。これは定期健診の目安で、食べない・体重が減るといった変化があるときは、健診を待たずに相談を検討してください。

出典

  1. 池田動物病院(執筆:菊地(さ)・愛玩動物看護師、監修:松本・獣医師)「【デグーの食事と餌の選び方・与え方】ペレット・牧草・与えてよい食べ物」 (取得日: 2026-10-15)
  2. 池田動物病院「【デグーの飼い方】寿命・性格・かかりやすい病気」 (取得日: 2026-10-15)
  3. アニコム損害保険株式会社「デグーを飼いたい方必見!デグーの飼い方ガイド!」 (取得日: 2026-10-15)
  4. アルファ動物病院(葛飾区高砂)「デグーの飼育と病気予防のコツ」(公開日 2024-09-27) (取得日: 2026-10-15)
  5. アロハオハナ動物病院かもがわ公園小動物クリニック(獣医師監修)「【獣医師監修】デグーの飼い方完全ガイド:寿命・食事・病気と健康を守るコツ」(最終更新日2026年5月14日) (取得日: 2026-10-15)
  6. 株式会社三晃商会(メーカー公式)「デリスタイル 食育牧草」 (取得日: 2026-10-15)
  7. TCA東京ECO動物海洋専門学校 いきもの図鑑編集部「デグーの飼い方ガイド!特徴や性格・飼って後悔した人の声も紹介」 (取得日: 2026-10-15)