行動・しぐさ

デグーのケージの大きさ推奨は?60×45×60cmの目安を内寸と頭数で確かめる

小動物 ・ 公開: 2026/10/15 ・ 約12分で読めます

デグーを迎える前に「ケージは何cm×何cm×何cmあれば足りるのか」を調べても、出典ごとに数字の言い方が違って迷いやすいところです。しかも商品ページの大きさは外寸のことが多く、実際に使える内側の広さとは別物です。

この記事では、学校・獣医師監修の出典が示す推奨寸法を並べ、三晃商会(メーカー公式)のイージーホーム3機種の内寸を編集部で算出して照合します。あわせて、自分のケージを測って頭数・月齢の条件を当てはめる手順を示します。

この記事の要点

  • 出典の目安は、最低でも幅60×奥行45×高さ60cm(程度・以上)。ただし外寸か内寸かは原文に明記がない
  • イージーホーム3機種を内寸で照合(編集部算出)すると、幅・高さ(床面積)まで基準を超えるのは80ハイだけ。奥行は3機種とも約2cm届かない
  • 2匹以上の寸法値は出典に無い。全頭が一緒に休める巣箱と、それぞれが隠れられる場所で確かめる
  • 幼い個体は網目のすり抜けに注意。80ハイはメーカーが幼い時期のデグーに対応していないと明記している

デグーのケージは、最低でも幅60×奥行45×高さ60cmが学校・獣医の目安

デグーのケージの推奨サイズは、TCA東京ECO動物海洋専門学校と池田動物病院(獣医師監修)が、いずれも最低でも幅60×奥行45×高さ60cm(程度・以上)としています。どちらの出典も、この寸法が外寸か内寸かは書いていません。

最低でも幅60×奥行45×高さ60cm。これが本記事で照合に使う基準です。出典ごとの言い方の違いは次の表のとおりです(2026年10月15日時点で確認)。

出典幅×奥行×高さ言い方外寸/内寸の記載
TCA東京ECO動物海洋専門学校(飼い方ガイド)60×45×60cm「最低でも…程度」。最低限必要なものとして記載明記なし
池田動物病院(獣医師監修)60×45×60cm「最低でも…以上」。金網製の多段型(上下運動ができる構造)が理想とした上での広さ明記なし
コーナン商事(獣医師監修)高さのみ50cm「少なくとも高さ50cm以上」。幅・奥行の数値は記載なし明記なし
英国RSPCA(動物福祉団体)数値なし広さの原則のみ(下の章で説明)−

高さの下限が50cmと60cmで割れているのは、「少なくとも」の下限(コーナン)と、「最低でも」の推奨(TCA・池田動物病院)という言い方の違いです。本記事では、より大きいほうの60×45×60cmを照合の基準にします。

なお、コーナン商事(獣医師監修)はハムスター用の小さめのケージではなく、やや大きめの小動物用ケージをすすめています。小型のケージは基準に届かない前提で見たほうがよいでしょう。

幅・奥行と同じく、高さと天井も削らない

寸法の数値で迷うときほど、幅や奥行だけでなく高さと天井も同じ重さで確かめてください。TCA・池田動物病院は幅60cmも奥行45cmも「最低」に含めているため、どれかを譲ってよいという読み方はできません。

コーナン商事(獣医師監修)は、デグーが高いジャンプ力をもつことを理由に、高さ50cm以上を選ぶようすすめています。池田動物病院は、上下運動ができる金網製の多段型ケージが理想としています。

英国RSPCAは、2026年10月15日時点の環境ページでケージの最低寸法を数値では示していません。そのかわり、次の原則を挙げています。

  • 住まいは、走る・跳ぶ・登る・かじる・砂浴び・掘る・巣作りができる大きさにする
  • 上下に登れる縦の空間を十分に用意する(野生では低木の枝に登るため)
  • 天井は壁のある(ふさがれた)ものがよい。上方の動きに怯える被食動物なので、安心感につながる

天井については、金網の天面が不適だという趣旨かどうかまでは、原文から断定できません。素材の優劣(アクリルや水槽との比較)も、本記事で扱える一次情報がないため、金網ケージの寸法照合に絞ります。

イージーホーム3機種を内寸で照合すると、幅・高さ(床面積)まで基準を超えるのは80ハイだけで、奥行は3機種とも約2cm届かない

三晃商会(メーカー公式)が公表している「ケージ内部空間サイズ」を、60×45×60cmと比べました(2026年10月15日時点の公式仕様)。差と床面積は編集部算出で、公表値は外寸と内寸の列です。内寸の値はいずれも公式表記で「約」付きです。

機種外寸(公表値・mm)幅×奥行×高さ内寸(公表値)幅×奥行×高さ推奨との差(編集部算出)幅 / 奥行 / 高さ内寸の床面積と基準比(編集部算出)
イージーホーム80ハイ810×505×840mm約75.5×43.0×64.0cm+15.5 / -2.0 / +4.0cm3,246.5cm²(120.2%)
イージーホーム60 ハイメッシュ WH620×505×780mm約56.0×43.0×64.0cm-4.0 / -2.0 / +4.0cm2,408cm²(89.2%)
イージーホーム40ハイ WH435×500×620mm約37.0×43.0×54.0cm-23.0 / -2.0 / -6.0cm1,591cm²(58.9%)

床面積の基準は、60×45cmの2,700cm²(編集部算出)です。

内寸の床面積は、イージーホーム80ハイが3,246.5cm²で推奨最低の2,700cm²を上回り、60ハイメッシュは2,408cm²、40ハイは1,591cm²で下回る(編集部算出)
イージーホーム3機種の内寸の床面積と推奨最低(60×45cm)の比較。内寸は三晃商会(メーカー公式)の公表値、床面積は編集部算出

この表から読めることは次の3点です。

  • 80ハイは、内寸の幅・高さ・床面積が基準を超える。ただし奥行は約43.0cmで、推奨の45cmに約2cm届かない
  • 60ハイメッシュは、内寸の高さは基準を超えるが、幅が4.0cm、奥行が2.0cm届かない
  • 40ハイは、幅・奥行・高さのすべてが基準を下回る。メーカーは対象生体を「デグー等の小型の小動物及び小鳥の室内用飼育ケージ」としているが、最低寸法との差は大きい

外寸で見ると、60ハイメッシュ(620×505×780mm)も60×45×60cmを上回って見えます。出典が外寸か内寸かを書いていない以上、外寸で足りると決めつけるのではなく、内寸でも確かめる読み方が安全側です。

ケージの大きさは外寸ではなく「内部空間」を測れば同じ表で判定できる

手持ちや購入予定のケージは、次の3ステップで判定できます。

  1. ケージの内部空間(内寸)の幅・奥行・高さを測る。メーカーの仕様表に「ケージ内部空間サイズ」があれば、その値を使う
  2. 前章の表で、60×45×60cmと幅・奥行・高さを別々に見比べる。差が0以上なら基準以上、マイナスならその分が不足
  3. 次章の頭数・月齢の表で自分の行を引き、巣箱・隠れ場所・メーカーの注意書きを確かめる

内寸が基準以上なら3へ、どこかが届かないなら「基準に数cm届かないケージでも…」の章へ進んでください。

外寸と内寸はかなり違います。80ハイを例にすると、外寸と内寸の差(外寸−内寸)は幅5.5cm・奥行7.5cm・高さ20.0cmです(編集部算出)。商品名や外寸の数字だけで選ばず、内部空間を確かめましょう。

出典のTCA・池田動物病院は外寸か内寸かを書いていないため、外寸と内寸の両方を並べて読み、迷うときは内寸で判断するのが無難です。

頭数と月齢で条件が変わり、2匹以上は全頭が入れる巣箱と、それぞれが隠れられる場所を確かめる

デグーは社会性が高く、TCA東京ECO動物海洋専門学校は孤独によるストレスで寿命が短くなることもあるため、複数頭での飼育が重要としています。池田動物病院(獣医師監修)は単頭飼育も可能としつつ、複数飼育のほうが安心する場合があり、相性や性別には注意が必要とします。英国RSPCAも、人との接触が多くても、他のデグーと暮らす必要があると述べています。

そのうえで、2匹以上の寸法値(何cm以上にすべきか)は、今回確認した出典のどこにも数値がありません。数字のかわりに、RSPCAが挙げる条件で確かめます。頭数の是非そのものや費用はデグー 一人暮らしで整理しています。

条件広さの根拠巣箱(全頭が一緒に休める大きさ)隠れ場所(それぞれが隠れられる)メーカーの注意書き(幼体は対象外か)
1匹の成体60×45×60cmを内寸で比べる(前章の表)出典に記載なし出典に記載なし機種ごとに確認
2匹以上の成体寸法値は出典に無い。まず60×45×60cmを下回らない全頭が一緒に休める大きさ(RSPCA)頭数分(RSPCA)機種ごとに確認
幼い個体幼体向けの寸法値は出典に無いため、編集部の整理として成体と同じ基準で比べる同上同上80ハイは幼い時期のデグーに対応していない(公式)

イージーホーム80ハイの公式ページには、メッシュ幅・つなぎ目のすき間が広いため、幼い時期のデグーなど体が小さくすり抜けが得意な生き物には対応していないとの注意書きがあります。内寸が基準を超えていても、月齢の確認は別に必要です。

基準に数cm届かないケージでも、出典は不適格とは断定していない

前々章の表では、80ハイの奥行(-2.0cm)を含め、3機種とも奥行が推奨に約2cm届きません。60ハイメッシュは幅も4.0cm足りません。

ただし、出典の言い方は「最低でも…程度」(TCA)と「最低でも…以上」(池田動物病院)で異なり、「数cm足りないから不適格」という線は出典のどこにも引かれていません。高さは80ハイ・60ハイメッシュとも基準を4.0cm上回っています。本記事も、飼育できるか・健康に影響するかは断定しません。

判断に迷うときは、次のように考えると整理できます。

  • 買う前なら、内寸の幅・奥行・高さが60×45×60cm以上のものを選ぶ。余裕のある機種ほど、巣箱や回し車を置いたあとの余白を残しやすい
  • 使用中なら、足りない数字(幅-4.0cmなど)を確かめ、2匹以上への買い足しや成長に合わせた買い替えのタイミングで大きいほうへ寄せる
  • 40ハイのように、幅・奥行・高さがすべて下回る場合は、出典の最低寸法との差が大きいことを前提に選ぶ

回し車と巣箱を入れても動ける余裕を残す

内寸が基準以上でも、中に入れるものを置けば動ける部分は減ります。TCA東京ECO動物海洋専門学校は、直径約25〜30cm程度の金属製またはプラスチック製の回し車があると良いとしています。英国RSPCAは、走る・跳ぶ・登る・砂浴びなどができる広さを原則にしています。

内寸の高さと奥行を見比べて、回し車(約25〜30cm)と全頭が休める巣箱を置いたあとにも、走って跳んで登る余白が残るかを確認してください。この余裕は、前々章までの内寸の表から読めます。

迎えたあとの暮らしは、慣らし方のデグー なつく 方法、ケージ周りのトラブルのデグー 尻尾 切れた、夜にケージ内で音がする場面のデグー 夜中 鳴くで扱っています。砂浴びの量や温度管理は本記事の範囲外です。

よくある質問

Q1. デグーのケージは幅60cmあれば足りますか?

幅だけでは足りません。TCA・池田動物病院は、いずれも最低でも幅60×奥行45×高さ60cm(程度・以上)としています。外寸か内寸かは出典に明記がないため、内部空間を測って奥行45cm・高さ60cmも確かめてください。

Q2. 幅40cmクラスのケージでも飼えますか?

イージーホーム40ハイは、メーカーが対象生体を「デグー等の小型の小動物及び小鳥の室内用飼育ケージ」としています。一方、内寸(約37.0×43.0×54.0cm)は60×45×60cmに対して幅-23.0cm・高さ-6.0cmで、奥行も約2cm足りません(編集部算出)。飼育可否は断定できないため、出典の最低寸法との差を見て判断してください。

Q3. 2匹飼いならケージはもっと大きくすべきですか?

2匹以上の寸法値は、確認した出典に数値がありません。RSPCAは、全頭が一緒に休める大きさの巣箱と、それぞれが隠れられる場所が必要としています。基準の60×45×60cmを下回らないことを前提に、巣箱と隠れ場所を置いても動ける余裕があるかを確かめます。

Q4. 外寸と内寸はどちらで選べばいいですか?

デグーが使えるのは内部空間なので、内寸で比べるのが安全側です。たとえば80ハイは外寸と内寸の差が、幅5.5cm・奥行7.5cm・高さ20.0cmあります(編集部算出)。出典のTCA・池田動物病院は外寸か内寸かを書いていません。

Q5. 子どもの(幼い)デグーに80ハイは使えますか?

メーカー公式ページは、幼い時期のデグーなど体が小さくすり抜けが得意な生き物には対応していないとしています。メッシュ幅・つなぎ目のすき間が広いためです。内寸が基準を超えていても、幼い個体には使えない旨の注意書きがあります。

Q6. ハムスター用のケージで代用できますか?

コーナン商事(獣医師監修)は、ハムスター用の小さめのケージではなく、やや大きめの小動物用ケージをすすめています。代用する場合も、内寸が60×45×60cm以上かを先に確かめてください。

出典

  1. TCA東京ECO動物海洋専門学校 いきもの図鑑編集部「デグーの飼い方ガイド!特徴や性格・飼って後悔した人の声も紹介」 (取得日: 2026-10-15)
  2. 池田動物病院(監修:名取・獣医師)「【デグーの飼い方】寿命・性格・かかりやすい病気」 (取得日: 2026-10-15)
  3. コーナン商事(獣医師監修)「【獣医師監修】デグーの飼い方を初心者向けに解説!必要なものと注意点も紹介」 (取得日: 2026-10-15)
  4. 株式会社三晃商会(メーカー公式)「イージーホーム 80ハイ」 (取得日: 2026-10-15)
  5. 株式会社三晃商会(メーカー公式)「イージーホーム60 ハイメッシュ WH」 (取得日: 2026-10-15)
  6. 株式会社三晃商会(メーカー公式)「イージーホーム40ハイ WH」 (取得日: 2026-10-15)
  7. RSPCA(英国動物虐待防止協会・動物福祉団体)「Creating a Good Home For Degus」(環境) (取得日: 2026-10-15)
  8. RSPCA(英国動物虐待防止協会・動物福祉団体)「Keeping Degus Together」(同居) (取得日: 2026-10-15)